透析液清浄化への取り組み
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ダイアライザーの性能が向上するに従い、透析液が血液側に逆流する現象(逆濾過)がみられるようになってきました。またオンラインHDFでは透析液が直接体内に入ります。そのため透析液中にエンドトキシンという、細菌が死滅した際に放出される毒素が混入していると、体内で慢性炎症を引き起こし、アミロイドーシス、動脈硬化、栄養不良等の悪化要因となるとされています。従って透析液中のエンドトキシン濃度は測定限界以下にする必要があり、またエンドトキシンのもとになる細菌の繁殖も入念に防ぐ必要があります。
1.透析液配管にPVDFを採用
装置や配管の定期的な消毒洗浄に加え、透析液配管にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を使用しています。透析液の流れが停滞している箇所には細菌が繁殖しやすくなりますが、PVDFは内面が平滑で、接続部の段差もなく、透析液はスムーズに流れ、停滞する箇所がありません。
2.熱水消毒機能を装備したRO装置の導入
当院では熱水消毒機能を装備した次世代型RO装置(三菱レイヨン・クリンスイ社製)を導入しています。熱水消毒は薬剤のみでは殺菌作用が不十分な細菌や、薬剤が十分に到達しないデッドスペースに対しても殺菌作用を発揮します。